noshi’s diary

ゲームの事、映画やドラマ、思いついた事、プログラミングの事、雑記的なことを書いています

映画の原題と邦題から見えること

今回は映画の原題と邦題についてのお話。

 

ハロウィンが近いということで、「It」を観ました。スティーブンキング原作タイトルは「It」。邦題は「It / “それ”が見えたら、終わり」。

 

ピエロ姿のペニーワイズの画像とItという文字が写ったサムネ(ポスター)だけでも十分なホラーテイストが伝わってくるのに、この邦題をつけることで、ホラー感が格段に増します。文字だけで、ゾッとさせるこの言葉のセンスがすごい。そして、この邦題はけっして嘘ではありません。ペニーワイズを観てしまったら最後、そこで人生を終わらせられるか、かろうじて生き残れたとしても、その後の人生はペニーワイズの恐怖に縛られる人生を送ることになります。

 

邦題のセンスはキャッチーなものが多いです。例えば、映画「カールじいさんの空飛ぶ家」なんかは秀逸ですが、原題はなんと「UP」です。ほかには韓国映画「新感染」というものがありますが、原題は「釜山行き」。

 

こうした原題と邦題の食い違いの例をあげようと思ったら、枚挙に暇がありません。ただ少なくとも、原題だとまったくどんな映画か想像できなさそうものでも邦題だとなんとなくタイトルだけでいろいろと想像できてしまうものが多いように感じます。もちろん原題そのままのほうがいいというケースもありますが、日本語が持つ言葉の広がり、言葉の深み、言葉のイマジネーション、こうしたものが凝縮しているものが邦題なんだと思います。

 

誇張のしすぎやデタラメなタイトルはダメですが、全体の内容を押さえた上で、端的に表現した惹きつけるタイトルを考えるときの参考にしたいと思った次第です。